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社員への報奨金の仕訳と税務をわかりやすく

報奨金とは、「勤勉、勤労をたたえ、さらなる努力を奨励する意味合いで贈られる金品」です。

 

報奨金が労働の対価として支払われるケース

会社で報奨金を支払う場面といえば通常の成績より優れた成果を上げた人などに、
臨時でボーナスまたはモノなどを与える場面が想定されます。

毎月報奨金が一定金額支払われるということはあまり考えにくいですが、
一定以上の成果を上げた場合にのみ報奨金が支給されるような規定を定めた場合は、
特定の成果を上げている人材のみ、実質的には定額で報奨金が支払われている場合も起こり得るでしょう。

こうした、成果に紐付いた変動給として扱う場合、
給与において「成果給」という形で基本給に加えて支払うと整理することも可能です。
業務に関連して支払われると考えられるので基本的には給与や賞与と同じ扱いとなります。

すると、報奨金自体だけで仕訳を切るということはあまり考えにくいですが、
費用として「給与賃金」や「労務費」として計上した上で、
会社の口座から現金が支払われ、同時に源泉徴収税と社会保険料を「預り金」として計上します。

 

借方 金額 借方 金額
給与賃金(労務費) XXXX円 普通預金 XXXX円
預り金 XXXX円

 

この場合は従業員への給与と同じですから所得税が発生します。
給与に消費税は課税されませんので消費税は発生しません。
法人税においては損金に算入されます。

 

報奨金が臨時的な表彰として支払われるケース

資格取得時の祝い金や勤続年数表彰、無事故無違反表彰など、
何かを表彰するものとして報奨金を設定している場合はどのように処理するでしょうか。

 

借方 金額 借方 金額
福利厚生費 XXXX円 普通預金 XXXX円
預り金 XXXX円

 

基本的には【現金や商品券を支給する場合】は給与として課税されます。

勤続年数表彰や無事故無違反表彰で所得税が課税されないケースは、
国税庁のタックスアンサーNo.2591に記載されています。

 

1 創業記念などの記念品
(1) 支給する記念品が社会一般的にみて記念品としてふさわしいものであること。
(2) 記念品の処分見込価額による評価額が1万円(消費税及び地方消費税の額を除きます。)以下であること。
(3) 創業記念のように一定期間ごとに行う行事で支給をするものは、おおむね5年以上の間隔で支給するものであること。

2 永年勤続者に支給する記念品や旅行や観劇への招待費用
(1) その人の勤続年数や地位などに照らして、社会一般的にみて相当な金額以内であること。
(2) 勤続年数がおおむね10年以上である人を対象としていること。
(3) 同じ人を2回以上表彰する場合には、前に表彰したときからおおむね5年以上の間隔があいていること。
(所基通36-15、36-21~22、平元直法6-1外)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2591.htm

 

つまり、資格取得時の祝い金等は所得税の課税対象となります。
ただし、所得税法基本通達9−15により「業務遂行上必要な資格取得に関わる費用援助」については非課税です。

給与に消費税は課税されませんので消費税は発生しません。
法人税においては損金に算入されます。

 

 

慶弔祝い金として支給されるケース

業務に関連する報奨金とはまた別ではありますが、社員の結婚や出産、親族の不幸等に対して、
会社が慶弔祝い金を支給するケースがあります。

この場合も実は原則として給与所得として扱われるのですが、
「社会通念上相当とみとめられるもの」についてはあえて課税しなくても良いと通達が出ています。

 

借方 金額 借方 金額
福利厚生費 XXXX円 普通預金 XXXX円

 

この「社会通念上」というのはどの程度かというと、
例えば結婚祝い金であれば管理職であれば5万円、一般社員で3万円程度と考えられています。
この基準はあくまで「おおよそその程度と考えて妥当だろう」というものであり、
必ずしも認められるとは限らない点に注意しましょう。