バグリストとは?
バグリストはJ.Lアダムスの「創造的思考の技術」で紹介されたアイデア発想法です。
日本では読書猿さんという在野の独学家(表現が合っているのかわかりませんが)によって紹介されています。
やることは非常に簡単ですが、その効果も非常に高いアイデア発想法です。
- 紙かノートを用意して、タイマーを10分間にセットする
- 不愉快なこと、出会った嫌なこと(バグ)を、ジャンルや新旧こだわらず、とにかく書き出す
- タイマーが10分経ったと知らせたら、手を止める
- 終わって気分がいくらかすっきりしたなら、それを味わい、やる気をチャージし、やるべきことに取りかかる。
- さらに問題解決に取り組む気概まで生まれてきたというなら、今つくったバグリストか、これまでに書き溜めたバグリストを眺めて、
1つか多くても2つ選び、その不愉快を改善/解決することを考えてみる。
私がバグリストを推奨する理由は以下のとおりです。
バグリストが特別なアイデア創出法と言えるもう一つの理由、
それはバグリストを通してでてきたバグは「他でもない自分の関心のあるバグ」であるということです。
なぜ、そのことが大事なのかというと、ズバリ、「自分の問題に気づくことができる」からです。
バグリストの何が良いのか?
「自分の問題に気づくことができる」というのはどういうことでしょうか?
私はバグリストを読書猿さんの「アイデア大全」という本を読んで知りました。
当時アメリカのシリコンバレーという地域でベンチャーキャピタルの運営する起業家のための合宿に参加していました。
そこでは当然ですが「起業家らしいアイデアを持っていることは当たり前」とされていました。
自分が何をやりたいのかを決めるということ、そしてそのアイデアと解決策を、
何十人ものベンチャーキャピタリストの前でプレゼンテーションする。
駄目ならブラッシュアップするか、自己資本でやるか、別の投資家をさがすか、諦める。
こうした変化の早い判断が暗黙のうちに求められている、そういう世界です。
当時自分にも当然やりたいアイデアがあり、実装可能であることはわかっていたものの、
それをやることが本当に意義のあることなのか、経済的に成り立つことなのか、
そして、自分自身がある程度人生の一部の時間を割いてでもやりたいことなのか?と自問自答する日々でした。
そんなときにこのバグリストというツールに出会いました。
このバグリストは日常の不満(バグ)をひたすら書き綴るという単純なゲームです。
そんな単純なことがどれくらい意味あるのかと思うかもしれません。
しかし、私は実際にこのツールで言語化するということによって、
結果的に当時やる気満々だった自分のビジネスアイデアを諦めることができました。
「諦める」という決断が自分にとって良いことに気づくということができたのです。
つまり、人生の時間の一部を自分が真剣に取り組みたいと感じないことに時間を割かずに済んだのです。
実際にバグリストを書き綴ったら、そのアイデアは少しも出てこなかった課題でした。
世の中では「それは重要だ」「解決してほしい」と言われていても、自分にとってそうではなかった。
だからこそ、アメリカまできてこんなにくよくよと悩んでいたのです。
バグリストは自分がやるからこそ意味があります。人のバグは自分のバグであるとは限りません。
ただ、自分のバグが人のバグでもあることに気づいたとき、
それはリーンスタートアップ的に言えば検証すべき仮設に繋がる可能性を秘めています。
私はバグリストのメリットは、ロジックだけでは説明しきれない、
「自分がやるかどうか」という最も重要な要素を暗黙のうちに聞いている。そんなツールだと感じています。
それに、バグリストが良いところは短い時間でわーっと書きなぐることによって頭がフル回転し、
その時思いついたすべてのバグが自然にあふれることです。
自分の大切な時間を何かしらの問題解決に費やすと決めるとき、あなたが本気で取り組めるバグは、
誰かから与えられるバグでしょうか、それともあなたが取り組みたいバグでしょうか?
Hiramekiバグリストはタスク整理法として使える!
バグリストはアイデア発想法として非常に優れたものであると考えていることはご紹介しました。
バグリストは本来紙とペン、そしてタイマーで実行する発想法ですが、
Hiramekiバグリストを使えばスマホやPCからいつでもできますし、記録を保存することもできます。
ココロファンで提供しているWeb版バグリストは以下のボタンからアクセスできます!
これだけでも十分バグリストを使う価値はあるのですが、最近普段から使っていて新たな使い方を見つけました。
それが、バグリストを「今日やることリスト作成ツール」として使うという方法です。
やり方は簡単。一日が始まるときに3分だけ「今日やること」を書きなぐるのです。
「そんなことどこでもできる」
確かにメモ帳でも良いかもしれません。しかしHiramekiバグリストのほうがなぜかしっくり来るのです。
私はこれまでGoogleカレンダーやOutlookに自分のタスクを記入していました。
しかし、この方法は最初に入力することが手間であり、また実際は予定通り行かないことのほうが多かったのです。
確かにタスク計画を立てたということへの満足感はありますが、振り返れば意味がなかったと反省しています。
しかし、このバグリストをタスク整理方法として使ってから毎日頭がスッキリしています。
おそらくこのHiramekiバグリストが良いところは時間が決められているということです。
たとえば通勤時間に3分だけ集中して、今日会社でやることをまとめておけばスムーズに仕事に取りかかれます。
バグリストとしてやらないといけないことを書いておくと頭の中のモヤモヤがスッキリします。
「なんとなく、やりたくないけどやらないといけない仕事」もずっと頭の中でどこかモヤモヤしているよりは、
ひとまずバグリストとして記録に残しておく。これが精神衛生上、効果があります。
一回騙されたと思ってバグリストを使ってみてください。
仕事を始めるまでに3分だけ時間をとるだけです。加えて使い勝手が良いのも気に入っています。
例えば、作ったバグリストを紙に印刷してチェックリスト化してもよし、
スマホで逐次確認してもよし、カレンダーに追加してもよし、好きなように活用してください。
まず、3分間だけバグリストに今日やることを思い出してメモしておく。これがおすすめです。
Webで作れるhiramekiバグリストの3つの特長
おすすめポイント1:いつでも好きな時間でバグリストを作れる!
従来のバグリストは紙とペンと時計を用意して、バグをひたすら書き綴るものでした。
この方法は誰でも簡単にできるバグリスト作成法として広く使われていましたが、
近年はスマートフォンを持っている人が大変増えていることから、
紙とペンが最適なツールとは限らないと考えました。
そこで僕たちはスマホからでも簡単にバグリストを作成できるサービスを作りました。
このデジタル版バグリストは従来紙とペン以外にもある道具を不要としています。
それは、実は必要であった「時計」というツールです。
これまでキッチンタイマーや時計で10分間バグリストに取り組む時間を意識しておく必要がありましたが、
このHiramekiバグリストではアプリにタイマーを組み込んでいるため、
誰でもどこでもインターネットが使える環境であればPCからでもスマートフォンからでも、
好きな時に、好きな時間だけバグリストに取り組むことができます。
現在は書き込む時間を1分、3分、5分、10分から選択することができます。
実際にバグリストを作成してみると10分はとてつもなく長い時間に感じるでしょう。
なれてきたという方は短い時間でもバグを書ききることができるようになるかもしれません。
おすすめポイント2:グループで同時にバグリストを作成できる
Hiramekiバグリストはルームを作成後、
URLをシェアすることで他の人達と同時にバグリストを作成することができます。
実際にやってみたほうがわかりやすいですよね。
まずはこちらから下の方にスクロールしてルーム作成をしてみてください。
すると、先程つけた名前のルームが作成されます。
これが今作成したバグリストルームになります。
「開始」ボタンを押す前に、バグリストを行う時間を選択し、他にメンバーがいる場合はその人にこのURLを教えてください。
ツイッターやLINEなどのシェアボタンからリンクを教えることができます。
あなたは参加者全員にこのルームをシェアし、全員がURLを開いたことを確認したら、
「それでは始めます!」と宣言して開始ボタンをクリックします。
Google MeetやLINE、SkypeやSlackなど同時にコミュニケーションが取れるツールを併用しましょう。
すると、カウントダウンが開始されるとおもいますが、
同時にそのルームに参加している全員もそれぞれの画面に入力が可能になっています。
また、Googleアカウントでログインすると作成したバグリストを保存することができます!
Hirameki – v0.13.1をリリースしました
以下の内容がリリースに含まれています
・ソーシャル認証機能
・バグリスト管理機能
・入退室管理機能— hirameki (@hirameki_cocolo) June 16, 2021
右上の「ログイン」からお持ちのGoogleアカウントでサインインをしてください。
サインインをしてからバクリストを作成すると、これまで自分が主催して作成したバクリストをすべて記録することができます。
おすすめポイント3:作成したバグリストは1度だけ編集できる
カウントダウンが終了したらバグリストの編集画面になります。
このときなるべくであれば、主催者以外は全員触らないようにしましょう。
参加者が作成したバグリストすべてを全員が編集することができます。
ただ、この編集画面というのはあくまで打ち間違いや誤記入などを消すことができるだけで、
新しくバグを追加したり、文字を修正したりすることはできません。
バグリストはここでバグリストの中で良いものを選ぶというために使うべきではありません。
おすすめポイント4:作成したバグリストはURLをシェアすることで閲覧可能
一度作成したバグリストはURLをシェアすることができます。
バグリスト作成に参加していないメンバーにも展開することができます。
こうして、一度まとめられたバグリストは編集することができません。
これは、その時の作成者による一瞬の発想をスナップショットするためです。
このページ上でバグリストを改変することはできませんがEvernoteやWord等にコピーいただくことは可能です。
作成されたバグリストはnoindexであるため、
GoogleやYahoo!等の検索エンジンに引っかかることはありません。
ですからプライベートなバグリストとして利用することができます。
Hiramekiバグリストの使い方まとめ
今回はタスク整理法としてバグリストを活用するアイデアについてご紹介しました。
また、簡単にバグリストの紹介、Hiramekiバグリストの使い方についてもご説明しました。
実際のところ使い方はご自身で柔軟に活用して頂けると考えています。
今後も新しいアイデアを柔軟に取り入れながらHiramekiがより大きなアイデア創造に役立つサービスをなるよう、
ココロファン一同楽しく、より良く開発をしていきたいと考えております。
今後ともHiramekiをよろしくお願い致します。