4月入社ということで採用したのだけど、入社を5月にしてほしいという連絡がありました。
こちらとしては問題はないのですが社会保険の手続を始めてしまったというとありますよね?
転職前の会社と社会保険の重複などが起こりえますので、早めに訂正届を出しましょう。
入社手続きをしていたが入社が翌月になってしまった場合
資格取得届の年月日訂正届を出しましょう
この手続は簡単です。入社手続きをしたときに「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」
というものを年金事務所に提出しているかと思います。
その用紙と全く同じものを用いて、表題の上に赤字で「資格取得年月日訂正届」と記入します。
こちらの資料では資格取得年月日を「平成24年4月1日」で提出した届けをコピーして、
「平成24年4月15日」に修正しています。
この修正届の出し方は「氏名の修正」「月額報酬の修正」でも同じです。
修正した保険料は翌月の保険料に反映される
さて、この場合はまだ4月には入社していない(社会保険料の対象ではない)
社員となる訂正届を提出することになります。
いつごろ修正届を出したかによりますが、4月末に届く社会保険料の振込用紙では、
この従業員の社会保険料も含まれている可能性が高いです。
その場合は、ひとまず請求金額を支払わざるを得なくなります。
例えば4月分の社会保険料が「35万円」であったとしたら、
訂正届をだした社員の分が含まれてしまうということですね。
社会保険料の支払期限は4月分であれば5月末、5月分であれば6月末と1ヶ月遅れとなります。
「4月入社予定だった社員が5月に変更になってしまった」場合は、
4月分の社会保険料を5月末までにとりあえず支払います。
すると、払いすぎてしまうように感じますが、
翌月自動的に5月の社会保険料から払ってしまっていた4月分が控除されます。
つまり訂正の結果、社会保険料が変動したとしても社会保険料は修正されています。
仕分けの処理は「前払費用」として良いと考えられる
この時、経理としては4月に多く払いすぎてしまっているので、
それを帳簿に反映させておく必要がありますよね。
ここは「前払費用」として良いのかなと考えています。
前払保険料としたりすると民間の保険料と一緒になってしまい紛らわしいですし、
前払費用として補助科目や備考に社会保険料の前払費用としてメモを残すと良いと思います。
あとこれはあくまで簡便法ですが結果的に翌月過払い、未払い状態は解消されてしまうので、
そのまま保険料を記帳するのも実務上は無くはないかもしれません。
ただ、年度をまたぐ場合などは決算ができなくなるので指摘が入る可能性はあります。
やはり、前払費用として記帳して翌月逆仕訳を切るという方法が望ましいでしょう。
社会保険の資格取得日修正に関するまとめ
社会保険の手続きに関しては自力では意外と大変なところがあります。
分かっている人であれば自然に対応できますが、知らないと大変です。
こうした突発的な出来事に対して迅速に事務手続きがとれる余裕があれば良いですが、
事業に時間を割かなければならないときは結構不安も大きいと思いました。