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しなやかマインドセットとこちこちマインドセット

どこで力を活かせるのかはそれぞれ違う

優秀の定義について客観的に考えてみよう

仕事をしていると「あの人は優秀だ」「あの人はいまいちだ」という言葉を聞きます。
優秀かどうかは何らかの判断基準により判定されます。

その仕事をしている会社において役に立つことをしていれば「優秀」、
そうでなければ「優秀ではない」と評価されることになります。

学校においては勉強ができることが「優秀」であるし、
大学院においては研究ができることが「優秀」となります。

サーカスにおいては人を楽しませることができれば「優秀」ですし、
医者なら人を治療することができれば「優秀」となります。

どんな能力をどこで活かすのかによって優秀の定義は異なります。
だから人間そのものが優秀という言葉で決まるということはありません。

自分軸を持つことで漠然とした辛さから開放される

優れた、秀でたという価値判断の言葉を口にするということは、
ある意味でその人の中の軸で判断しているということであって、
それ以上でもそれ以下でもないのです。

それより自分がよくできたと感じられたか、
自分が成長できる、尊敬できる人がいる環境にいるかどうかが大切です。

自分が活躍できるところであなたはいつでも優秀です。

よくある年収やステータスを追い求めたところに、
自分の満足は間違いなくありません。

もちろん、毎月暮らしていける程度にお金は必要ですが、
それ以上の幸せはあくまで自分がどう思うかなのです。

バイクが好きな人はバイクが欲しいでしょうし、
ブランド物が好きな人はブランド物が欲しくなります。

基本的に消費の先に幸せはありません。
いくら消費してもそれは自分の軸ではないからです。

優秀な人でも能力を活かせない思考

能力があっても生かされるとは限らない

香港大学の大学1年生を対象にしたとある研究があります。
香港大学は中国大陸でもトップクラスの大学です。

授業や試験はすべて英語で行われるというだけでもエリートですが、
当然中国人学生にも英語が苦手な人はいますし、そうした新入生は不利です。

そこで実験では新入生のマインドセットを評価したあと、
「英語力アップが必要な学生のための講義を設けたら受講しますか」
という質問をしました。

その結果、しなやかなマインドセットを持つ学生は、
「迷うことなく受講を希望しました」
しかし、コチコチマインドセットを持つ学生は、
「英語講座にあまり興味を示さなかった」のです。

確かに必要最低限の英語力は入試で保証されていますから、
別にそれ以上英語に力を入れる必要は、少なくとも卒業するには必要ないかもしれません。

でも、コチコチマインドセットの学生は、
隠れた弱みをさらけだすくらいなら、長期的成功の可能性をあきらめるわけです。
生涯ずっと同じ理屈で選択を下していたら、
自分の能力には決まりきった限界があると思いこんでしまい、
それが現実化してしまうことは明らかです。

自分の考え方がどちらか考えてみよう

どんなに優秀な人でもマインドセットがしなやかでなければ、
成長はあるところまで行くと止まってしまうでしょう。

逆に学生時代はそこまで優秀とされていなくても、
ビジネスや研究などで能力を発揮する人はたくさんいます。

マインドセット次第で優秀な人の持つ能力は生かされも殺されもします。

新しいことに取り組むときはなぜそれをするのか認識する

ただ、しなやかなマインドセットを単に色々目移りする、
マインドセットであると勘違いしてはいけません。

柔軟であることは自分の限界を作らないことですが、
反面、新しいことに取り組む恐怖と戦うことでもあります。

そこで、単に新しいことばかりに取り組んでしまうと、
自分の軸が見えないままにどんどん新しいことに集中力を奪われます。

結局、何も身につかずに器用貧乏になることもあります。

新しいことに取り組むときは必ずゴールを達成することが必要です。
そうでなければ自分に自信が持てなくなり、
何事も途中で諦める癖がついてしまうからです。

そのゴールは「本を一冊読む」とか、「動画学習を1本見る」とか、
小さな一歩から始めたほうがいいでしょう。

しなやかマインドセットははじめの一歩を踏み出すためのマインドセットですが、
必ず始めるときは何歩まで必要と(私は)考えるのか、
どこまでとりあえず取り組むのか決めて必ず達成しましょう。

小さな一歩をしっかり記録して、
自分の自信につなげていきましょう。