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今後20年でココロファンとして育てたいエンジニアリング人材の方向性

将来のエンジニアリング人材の方向性を検討しました

ココロファンの目標は「自社の価値を発揮する事業」を作り上げることです。
経営学者であるドラッカーは会社の役割を以下のように定義しました。

「組織に特有の目的とミッションを果たす。仕事を生産的なものとし働く人たちに成果をあげさせる。
自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに社会的な貢献を行なう」。

2019年1月から2021年1月まで丸2年の時間が経過しましたが、
設立当初から掲げている「Fun for All, All for Fun」というビジョン、そして掲げている目標を、
現時点においてこれらを達成したと胸を張って宣言できるような組織とはなっていません。

Fun For All All For Funをデジタル技術を通して実現するため、社員が生き残るための武器(スキル・経験)を備えることを支援します。組織として問題解決型の持続可能なビジネス創出を目指します。

この点については、本来であれば事業活動の中でチームとして若手を支えたり、教育したり、指導しながら、
シニア社員は経営やマネジメントといった高い視座を養えるチャンスを設けるのですが、
残念ながらココロファンには基軸となる自社事業の打ち上げに成功してはいません。
その点については私の使命でありながらできておらず、不甲斐ない気持ちでいっぱいです。

個人として考えれば、自分の給料さえ上がればそれで良いのですが、
それですら本質的に高い報酬を得られる仕事ができない限り、今以上に得ることはできません。
会社も一人の社員がより価値の高い仕事ができるようにならない限り支払えない。無い袖は振れないのです。

ですから「仲間と分業してより高い価値を顧客に提供する」ということは重要です。
私はこれができない限り、会社として存在する意味はないと考えています。
それは単に「仕事」を指しているのではなく、端的にいえば「自社独自のサービス」を作ることです。

自社に独自の製品やサービスがあり、それを持って顧客から対価をもらえるならば、
それは、単に売上に貢献するという小さな意味ではなく、
既得権へしがみついたり、押し売りしたり、相手が気づかないようにせしめているような商売ではなく、
より価値の高い重要な役割があると考えています。

だからこそ、経営の役割として新しい事業を立ち上げることが至上命題と言っても過言ではありません。
こればかりは言葉だけではなく行動で取り組んでいかなくてはならないと思います。

今、会社にとっていろいろな意味で運がいいと思えるのは、
新しい活動をしようとした時、少なからず協力してくれる仲間がいることです。

私一人で勝手に活動しても良いのですが、それだったら一人でやれば良い話です。
それでは意味がありません。
そう考えるのは「仲間と協働する」ことに価値があると考えているからです。

その協働には必ずそれぞれの武器、強みを持ち寄ることが必要です。
ココロファンにはいろいろなエンジニアリング分野で経験を積んだ方がいます。
こうした仲間の個人的なキャリア育成では、実務経験はもちろんのこと、
個人の内面での成長実感や、技術に対する深い理解、会社の枠を超えた活躍の中で、
もっともっと成長して高い価値を創出する人材になってほしいと願っています。

しかし、日々実務に従事する中では既存の働き方や業界慣習に縛られていたり、
自分のキャリアとしても長期的な方向性を考える時間が不足していたり、
時間が取れたとしても一人で考えると意外と方向性に自信が持てないことがあります。

そこで、あくまで個人的な見解ではあるものの、これから有望なキャリアの方向性として、
今後20年という長期的な未来を見据えたときに生き残る可能性が高く、有望であろう、
4つの大まかな方向性と具体的なスキル基準を示すことに致しました。

様々な経験を通して、そして長期的に付加価値の高い人材として生き残るために、
一つの参考としてどういう仕事が、そしてどういう方向が自分に向いていそうか、
少なくとも考えるきっかけとして頂ければ嬉しく思います。

キャリアについての考え方についてはこちらの記事も御覧ください。

ココロファンのキャリア|大航海時代を生き抜け

以下では大きく目指したい4つの方向性を示しています。
各ポジションに対して初級、中級、上級などという区分とそのレベルでできて欲しい知識レベルを示しています。

ただしここに記載している具体的な知識や技術に関してはあくまで現時点におけるある程度の目安でしかありません。
これから、新しい技術や考え方が日々生まれては実用化されていく中で、
常にその目の前にある技術が何を目指しているかを考え、どのように自分に役立つかを考えてから学んで下さい。

もし、何も考えられなければ、今自分が取り組んでいることについてまず熱心に取り組むのはひとつの手です。
その中から自然に疑問や興味が湧いた時、それは次のキャリアを選ぶためのヒントになるでしょう。

 

クラウド&DevOpsエンジニア(CDE)

「クラウド時代に必要とされる縁の下の力持ちスペシャリスト」「DevOps」

インフラエンジニア、ネットワークエンジニアと呼称されていた仕事はクラウド化に伴い変化するが残る。
一方でSssSやIaaS、MaaSなどas a servicesの流れは止められない。

アプリケーション開発において、リーン・スクラム開発が主流となる中で、
インフラはとっさの仕様変更やユーザー増加等の予期せぬ変化に対しても、
柔軟性をもたせることのできるクラウドサービスを利用する機会が増えている。

専門家としてのインフラエンジニア、ネットワークエンジニアの高い技術は引き続き、
データセンターやクラウドサービス企業、業界特性から自社運用が求められる分野において必要とされる一方で、
一般的な事業会社では幅広い知識が求められる運用担当者としても重宝されるだろう。

 

スキルの目的

情報セキュリティ、情報技術管理、ネットワークプロトコルとトラブルシューティング、
ハードウェアとソフトウェアのインストールを遂行するスペシャリスト。

初級CNE

テクニカルサポート、障害対応とトラブルシューティング
G SuiteやOffice 365、その他as a Service系ツールの運用

中級CNE

内部ネットワークと外部ネットワークの両方の構築
ハードウェアを含む初期構築
AWSやGCPの運用、障害対応
ネットワークセキュリティの基礎知識

上級CNE

コンピュータネットワークモデルの設計、構築、分析
VMwareやDockerを利用したネットワーク構築
AWSやGCPの設計
セキュリティーの関する高度な知識
暗号通信に関するアルゴリズムやプロトコルに関する知識

 

バックエンドエンジニア&データサイエンティスト(EDS)

「複雑な事象を技術で構造化するスペシャリスト」

データサイエンティストからバックエンドエンジニアとしてのキャリアもここに含まれる。
エンジニアとして5年程度は一つの言語を掘り下げることで得られる学びは多いため推奨するが、
言語利用動向は変化するため10年以上の長期で一つの言語に特化することは一般的には避けるべき。

データ分析の能力はデータサイエンティストとしての社会的ニーズに答えるというだけでなく、
エビデンスベースでの意思決定に資する観点を持つという意味で価値が高い。
その視点はプロジェクトマネージャー(PM)やデザイン&ビジネスアナリスト(DBA)としても活かすことができるだろう。

スキルの目的

エンジニアとして言語への深い理解から、データの扱い方、技術的可能性の模索まで。
意思決定のためのデータ主導の意思決定を支援し、新しい利用法を考案するエンジニア。

EDS初級

統計学入門
Python他コンピュータ言語基礎
ExcelからのMySQL活用
データサイエンティストのための数学

EDS中級

オブジェクト指向プログラミング
統計学・データサイエンス基礎
AWSを用いた開発
RやPython等を用いたデータ分析

EDS上級

機械学習の知識
テンソルフロー等を用いたディープラーニングの実装
SAS等アナリティクスソフトウェアに関する専門知識
Spark等を用いた分散コンピューティングに関する知識

 

デザイン&ビジネスアナリスト(DBA)

「ビジネス上の問題発見のための分析手法を持つスペシャリスト」

デザインを含めたのはデザインの解決すべき課題は単なる「見た目」にとどまらないからである。
このWebやアプリのUIやコンバージョンの改善は、何のためにしているのか?
ユーザーに対してどのような価値を与えるデザイン改善なのかを深掘りしたとき、
その仕事は単なる見た目の調整ではなく、非常に価値の高い仕事になるだろう。

データ分析においても同様であり、その分析がどのような価値に結びついているのか、
この視点を持った上で技術的スキルを駆使することでより高い人材価値を発揮するだろう。

スキルの目的

データツールを利用した組織データ分析、SQL、ビジネスインテリジェンス、
データ分析、Tableauを用いたプロセス、サービス、およびソフトウェアのパフォーマンス改善。

DBA初級

Excel・SQL・データベースツールの基礎
統計学の基礎と仮説推論の思考法
デザイン思考とHTML&CSS
結論を伝えるためのプレゼンテーションスキル

DBA中級

Tableauを用いたデータ可視化
SQLを利用したビッグデータ分析
TypeScript等フロントエンド言語を用いたUI開発
UX調査法

BIA上級

AWS・GCPを利用したビッグデータ分析
データウェアハウスの利用
HDFS・MapReduce・Spark RDD等の最新ビッグデータ分析手法
人間中心設計
プロジェクトマネジメントデザイン
ソフトウェア開発のライフサイクルと実践的フルスタック開発

 

プロジェクトマネージャー(PM)

「プロジェクトを完遂させるスペシャリスト」

プロジェクトマネージャーの役割は高い技術的知識は当然持ち合わせるが、
何よりプロジェクト目的を明確化し、必要な仕事のみを分担させ、完成物を仕上げることである。

技術的知識だけではなく業界知識や人材育成、予算管理にはある程度の経験が必要であり、
チームという人間関係を円滑に構築するための人間性や独立性、リーダーシップが必要となる。

スキルの目的

組織の新しい製品やシステムの実行リーダー。プロジェクトの要件、予算、スケジュール、タスク管理、
関係者間のコミュニケーションを管理し、チームが迅速に、創造的に、効率的に繰り返すことを可能にする。

PM初級

EDS中級レベルのコンピュータサイエンスの知識を前提とする

効率化のためのワークフロー構築とプロセス合理化
Google Workspace等会議、リソース、設備、情報を整理するための管理ツールの導入と運用
Backlog等プロジェクト管理ツールの活用

PM中級

要件定義、日々のプロジェクトチームの活動調整
プロジェクトの予算管理、プロジェクトのスケジュール管理
さまざまなチームや関係者間の効率的な調整
PMとしての影響力やガバナンス構築
アジャイルとデザイン思考
プロジェクト管理法

PM上級

ソフトウェア開発マネジメント
アジャイル、スクラム、エクストリーム・プログラミング
経営コンサルティングとデジタルトランスフォーメーション

 

デジタル人材の方向性を検討した背景

これまで、コンピュータは人間の業務効率向上のために飛躍的な活躍をしてきました。
そして、これからも電子化されていない様々な手続きがコンピュータを通して、
より身近に手軽に素早く行えるようになるでしょう。

コンピュータに関する仕事は将来に渡って無くなることはまずありませんが、
だからといってこれまでと同じような仕事が存在し続けるはずもありません。

今、ITエンジニアは一番ワクワクできる時代になったと思います。
それは働き方の面だけでなく、様々なツールやサービスの発展により、
自分の目的意識さえあれば解決力を最短でフルに活かせる時代になったからです。

これまでは一つのサービス・ソフトウェアをリリースするにも高度な技術や莫大な投資が必要でした。
しかし、現代ではコードを書かなくてもソフトウェアが作れます。
少なくともユーザーの課題解決には十分なものがすぐできるようになっています。

それでもSIerは政府や大企業の基幹システムを支え続けるでしょうが、
それらの仕事は既得権益から利益を生み出していますが価値は生み出していません。

ですから少なくとも自分のキャリアと言う視点で見た時、
そこで用いられる技術や仕事の仕方が他の会社で評価されるということはないでしょう。

日本でシステム業界を生き抜くエンジニアのための考え方

そして、社会インフラとしてのITがある程度整備されている現在では、
顧客が求める成果は高速化ではなく、より本質的な課題解決に変化しています、

大規模な計算や高速処理が必要なシステムはその複雑性やハードウェアとの関係で困難な仕事ですが、
人間や企業が課題として抱える問題をITで解決するというのも別の意味で困難な仕事です。

それは、人間が抱えている問題であるがゆえに曖昧で変化するものだからです。
こうした課題に取り組む際には計画通りガントチャートを作成することは有効ではありません。

なるべく小さな開発を可能な限り高速で改善していくことが最も最善なのです。
アジャイル開発やデザイン思考、リーンの考え方は単に「流行っている」のではなく、
合理的なプロジェクトマネジメントを検討した必然的結果となります。

これまでフルスクラッチでソフトウェア会社に受託開発していたシステムは、
市場規模が大きいものから誰もが使いやすく直感的に操作できるSaaSに置き換わっていきます。

こうした潮流はますます加速するでしょう。
その中で抽象的な概念としてのシステムエンジニアではなく、
どの自分の武器を活かすエンジニアなのかを意識することは大切になってきます。

各キャリアにおける初級段階での知識はどのキャリアを選択しようと学ぶべき事項です。
これは決して子供の頃のように押し付けられる勉強ということではありませんが、最低限必要になる武器となります。
どのような順番で学ぶか、学ぶか学ばぬかはそれぞれが選択できますが、
少しずつ自分なりに学んだことの価値を外部に発信することは大切です。

ブログでも良いですしアプリケーションでもよいです。本を書けるなら本でも良いです。
それが失敗しようが成功しようが、大切なことは自分が何を学んだかを意識して未来に活かすことです。

一般的にこれが息をするようにできるようになった時あなたは5年程度の経験で、
あくまで目安ですが毎月35〜50万円程度の報酬を得ているでしょう。
もし、そこまで伸びていない時は、あまり背伸びして学習できなかったか、
そもそも市場的にその仕事に対して高い報酬を支払えない分野である可能性があります。

もし、あなたが単なる技術的関心や興味があるためにその仕事が好きであるというのでは無い限り、
報酬を伸ばしたいのであれば市場でニーズの高い分野を学習すべきです。
今回ご紹介した4つの職種は大まかなキャリアの方向性として、
20年しっかりと伸ばしていけば着実に高い視点、高い報酬を得られると確信しています。

「単に今仕事があるから大丈夫」「これからも仕事がある」と考えてはなりません。
少しでも危機感があればすぐに自分について考え、今直ぐ小さな一歩として何かしらを選択して行動してください。
ココロファンとしてはできる範囲ではありますが、
ココロファンユニバーシティという学習支援の福利厚生を作っています。

書籍や開発費、MOOCsの受講料については会社負担(一部もあり)をオファーしていますし、
資格取得の報奨金についても少なくとも資格受験料を上回る水準で設定し直しました。
ぜひこのような制度を活用して、より力強い自分だけの武器を磨いて欲しいと願っています。

社員は社内ポータルの学習スキル支援ページを御覧ください(Google Businessログイン後)

ココロファンユニバーシティ